大久保義家館長の古武道研究会

士道館の二代目館長を今年になって襲名した大久保義家館長。その館長が主宰する古武道研究会を取材した。

大久保館長はさいたま市を拠点に長年士道館空手の普及に努めてきた古参だが、選手時代は他流派の大会やキックボクシングなど様々な試合の場で己を磨いていたバリバリの実戦派。そんな館長が50歳を境に沖縄空手に目覚め、今では古武道の研究にいそしんでいるという。

「ガンガンウエイトやって体力付けて最後まで打ち続ける激しいフルコンタクト空手もいいと思うよ。俺はそこから来てるから。でもね、この歳になって空手ってなんだろうという本質的な事に段々と関心が向き始めてね、沖縄空手に出会ってからは、四六時中空手のことを考えてるね。士道館は特に型を重視する団体だし、若い頃から確かに俺も型をやってきたけど、今は型をなぞるだけじゃなくて、自分なりの解釈をしたり、いろいろ考えながらやってるよ。それで型をやってるとどうしても最後古武道に行き着くんだよね。今は空手の型の稽古以外に棒やサイの稽古もやってるよ。空手は道具を使うとさらに奥行きが増すんだよ。なので、うちの生徒にも希望者がいれば教えてる」

この日は棒のセミナーという事で、まずは握り方や構え、そして基本の振りなどを教授。動画も撮っているのでぜひ観て下さい。

 

確かに道具を使う事で空手の技が生きてくるのは、本来沖縄空手は護身としての武術的要素が強く、生きるか死ぬかの戦いの中で培われた身体文化である事の証拠だ。大久保館長は実戦を極めた士道館空手に新たな息吹として、この違う意味での実戦を取り込もうとしているのかもしれない。

「教えるなんていうおこがましい事じゃなくて、一緒に研究していくスタンスかな」あくまでも気さくな大久保館長。興味のある方はぜひ一度大久保先生のセミナーに参加してみては?

希望者は当ホームページのコンタクトフォームから川保宛てにご連絡ください。詳細を追ってご連絡します。ちなみに私、川保天骨も見ているうちにやりたくなってきて、参加出来るときは参加する事になりました!

 

文・川保天骨