そうなんです。刀は「お刀様」という神様の化身なのです。居合の精神文化を守る為には是非共真剣を使い、真剣に「斯道(学問や技芸などで、この道、この分野)」を進んで頂きたいのですが、現代刀と呼ばれる明治4年以降の刀でも相当高価です。それによく切れるのが日本刀の醍醐味。とても危ない道具?なのです。そこで稽古には鞘木刀を使ったり、居合稽古用に合金鋳物で鍛錬してない「居合刀」と称する刀が、武道店で二万円代から手に入ります。鞘木刀なら8000円程度。稽古衣上下で25000円くらいです。
居合はまた、民族衣装・着付けの伝承でもありますので、筒袖の上着(稽古衣)と帯、袴が必要となります。全剣連居合を学ぶ人は上下白か黒の稽古着を着装する決まりがあります。
因みに白色の稽古着は夢想神傳の祖、中山博道が居合を稽古する者は心に一点の汚れがあってはならないと、神官の白袴を門人に着けて稽古させ、上下白の白装束は「死装束」なのでそのつもりで稽古しなさいと言われたそうです。ただ、実の所は紺や黒の稽古着では汚れが目立たず、洗濯せず不潔に成るので白と決めた様ですよ。然しながらその教えも次第に崩れ、現在では他流の人も含めて自分の好みの色の稽古衣を着ている様です。(全剣連居合は黒または白の上下と決められています)
真武術 龍魂会 居合部