居合道にようこそ 第九回 どんな構えがあるの?

構えには古流により様々な構えがありますが、全剣連では五行の構えとして、中段の構え 上段の構え 下段の構え 八相の構え、脇構えがありますが、スポーツ化した竹刀剣道の試合では、八相の構えや脇構え、下段の構えはあまり見られません。竹刀と真剣の重さや鎧兜を付けての戦い方や叩く事と切る事は違うからですね。

自然界のすべてのものは木の気 火の気 土の気 金の気 水の気から出来ていると言う陰陽五行説との考えになぞらえ、八相の構えは、木の構えとも呼ばれ長い戦いで刀の重みを軽くする構えとか、大木の様に平然と立ち、敵の首筋切りつけたり、八方に攻撃できる構えとされております。

上段を火の構え、天の構え、と呼び相手の攻めに対しても動じない気位で、丹田に力を込め相手を飲み込んで、威圧し相手を焼き尽くす様な強い攻撃的な構。左足が出て居れば左上段。右足が出て居れば右上段と呼びます。

下段は鋒を相手の膝あたりに付ける構えで、土の構え、地の構え等と呼ばれ摺上げや上段の構えに対する構えで、これも軽い竹刀競技では見る事がありません。

脇構えは金の構えとも呼ばれ敵から自分の刀の寸法が分からなくし、自在に攻撃出来る構えで、敵の胴小手 足への攻撃に使います。

中段の構えは、五つの構えの中心となり基本の構えで一名水の構えと呼び、攻防自在で、水の様に変化できる構えで、冷静に常に己を守り、攻防自在の構えで人の構えとも、青眼 正眼 星眼 臍眼 晴眼等と呼ばれます。いずれも左手は中心線をまもり、上下に動く事が原則。

この五行説は森羅万象、木が燃えて火を生じ、火が燃え尽きて土に帰り、土が塊り金属となり金属が溶けて水に成り、水は木を育てるとの思想から来てます。

上段の火の構えには水の構えの中段の構えで応じ、水の中段には水の気を止める下段の土の構え、土の構えには土の気を吸い取る木の構えの八相を取ると言うこれらの相関関係を説いたもの剣術の構えに用いたのが陰陽五行説の一つであるのですね。

真武術 龍魂会 居合部

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